前回の、育児記事。こんな終わり方をしていました。
常識って当たり前に、あたしたちは知って、今を生きているけれど、子どもは常識を教えてもらわないと分からない。
ひとりの人間に「当たり前」を教えるって難しいし大変ですよね。
そんな、ね。毎日がしっちゃかめっちゃかな我が家ですが、うちの子もがんばって生きてます。な、がんばろうぜ――あっ、ちょ、こら、また……ッ!
「今日はこれの続きっぽいお話です!」
おしっこ大丈夫?
つい、こう聞いてしまう。いけないとはわかっているのに。
子どもはオウム返ししてくるから、「大丈夫?」と聞くと「うん大丈夫」と返してくる。実際のところ本当は大丈夫ではないのに大丈夫と言ってしまうときもある。だから気が抜けない。
近ごろうちのコはおしっこトレーニングをしている真っ最中。
オムツを卒業しようとがんばっている。
お兄ちゃんパンツを履いているとき、ついついいつも「おしっこ大丈夫?」と聞いてしまう。お兄ちゃんパンツはおむつではないので不意の放尿を受け止めてはくれない。だから、とっさのタイミングで子に尋ねることが多くなる。
そうすると子はたいてい大丈夫だと言う。しかし遊びに集中していると、尿意をついつい我慢しすぎて決壊してしまう。うちの床はいつだっておしっこのため池ができている。
これではいけない。子のせいだけではない。父のせいでもある。きちんと聞いてあげないから、子はおしっこのタイミングを逃すのかもしれない。そう思い直すことにした。
もちろん子も徐々に、尿意を感じたら口に出して言えるようにもなってきた。外出時も、トイレに行くまでにオムツを濡らさずに済むようにもなった。大した成長である。涙出る。
しかし明らかに尿意を我慢しているなというタイミングはある。うん、わかるよ。トイレに行きたくないくらい、遊びを優先したいこと、あるよね。それはわかる。だけれど、うちの床はいつだって大洪水だ。大量の水分を吸収して、クッションフロアがふやけてしまうぞこのままだと。床一面にスポンジ敷き詰めたい。
もうウチの床も尿素はお腹いっぱいだと思われるので、早め早めに、子が尿意を我慢できなくなる前にトイレに連れていきたい。
さてそうなると、おしっこ大丈夫?という聞き方は良くないのだ。大丈夫?→大丈夫!となるのだから、おしっこ行こうよ?→行く!という方向へ誘導できないだろうか?むしろオウム返しをさせることで無理なく肯定しやすくなるような聞き方をしてみてはどうだろう。ちょっと実践してみよう。
こうした聞き方なら、肯定の場合はオウム返し選択肢を優先してもらえるし、そうじゃない場合はきちんと否定してもらえる。子の脳内で処理しなければならない選択肢をひとつつぶせるというわけだ。脳内で処理しなければならないことが多いと、混乱してしまう。大人だってそうだ。極力それを減らさないといけない。
うちのコも、もう自分の気持ちがハッキリとわかる。自分の気持ちをきちんと口に出して言えるようになっている。嫌なことはちゃんと嫌と言える。成長……。涙出る。
しかしついつい日常生活で、ざっくりと質問したり、否定の言葉で質問することが多いため、子を前にしても「大丈夫?」「痛くない?」と聞いてしまう。きちんと聞いてあげて、子が自分の気持ちに素直にいられる時間を増やしたい。
気をつけなければならない。やめよう、選択肢をいたずらに増やしてしまう質問は。
しかし日常的に○○じゃない?と質問するシーンの、なんと多いことか。気づかなかったなあ。大人同士でも、聞き方に気をつけたら、お互い気持ちの良いコミュニケーションが取れるのかもしれないな。でもまずは、子にものを尋ねるときは必ず選択肢を増やさない質問でね。ぺりめにでした。またあした。