※この記事は、絵本「パンダ銭湯」の内容に少しだけ触れてしまいます。絵本の雰囲気や、かわいらしい内容にほっこりしたという気持ちで満たされている方は、ぜったいにここから下を読まないよう、お願いいたします。
NHK教育が好きなんですよ。
世の中の時事を取り扱うニュース番組を見るべきです。大人なんだから。
これから国家資格をがんばって勉強して取れたとして、また社会復帰することになるのだから、仕事的にも時事をおさえておく必要があります。
けれどやっぱり人が生きる世界は醜い。
あまり見たくない現実がたくさんある。
なにを子どもみたいなことを言っているんだと思われるでしょう。
でもダメなんですよ。
さいきん、ニュース番組を見ていると胸やけがしてしまう。
子どもが見ているというのもありますが、NHK教育をテレビでかけっぱなしにすることも多い我が家です。
これ完全に父ちゃんの意向ですからね。
きれいな世界だけ見ていたい。
そこがたとえファンタジーでも、人間だれしも美しいものだけに触れたい。
そんな時期なんです。病だよもう。
パンダ銭湯という絵本に出会う
タイトルに触れます。
文字どおり、今朝もNHK教育にチャンネルをあわせていたわけです。
すると、てれび絵本というものが流れはじめる。
語りはあの、ウエンツ瑛士さん。絵本を読み聞かせるように、ひとり何役も演っている。
ほう……!
と、聞き耳をたて、あたしはしだいにじっと目を凝らして観ていた。
どうやら、てれび絵本とは、出版されている絵本を読み聞かせ、原作の絵そのままにアニメーションさせるという番組。
おもしろい……!
今、うちの子には毎晩、絵本を読み聞かせ寝かしつけている。
絵本は毎月、保育園から買っているし、ほしい本があれば本屋に行って買ったりしている。
絵本に関してはお金をいとわない。本を読むくせをつけてほしいから。
たくさんの絵本に出会ってほしいという親のねがいだ。
今日は子どもが見ることかなわなかったが、あたしはこのあと買いに走って、保育園から帰ってきた子に読み聞かせてあげたいと思っている。
パンダ銭湯の世界観を勝手に創造しちゃった
絵本の見方として、そしてそれをブログで触れることとして、今から書くことはいいことなのかわからないが、書く。
てれび絵本を観てすぐに、ぶわっとあたまの中に広がった世界観。
あたしの創造によるものだが。。。
「なるほど……深けえ……」
と、勝手に壮大な世界観だなと、唸ってしまった。
ネタバレになるので、これから読む、子どもに読み聞かせるという方のため重要な部分は伏せる。
伏せるが、このパンダ銭湯の世界のどうぶつえんは、いったいどうなってしまっているのか。と、あたしは心配になった。それはなぜか?
『パンダ専用の銭湯があるのを知っていますか?』とはじまるこの物語。
銭湯で明かされる「パンダのひみつ」は、ぜったいにパンダ以外に知られてはいけないことだった。
話中のセリフから、この銭湯におとずれるパンダは、どれもどうぶつえんにいるパンダなのだということがわかる。
そこがわかると、世界観は、あたまの中の妄想は一気に広がってしまう。
もしかすると、「パンダ銭湯」だけではない、「ゾウ銭湯」や「ジュゴン銭湯」もしかすると「ライオン銭湯」なんてのも、じつは絵本の中の世界には存在するのかもしれない。
ジュゴンは水族館だけど。
信じたくないどうぶつえんの真実
いやいやほら、まさか日本にほんもののパンダがいるわけないじゃないですかあ。
もしかすると、パンダ銭湯の世界の飼育員さんたちは、こんなことを言いはじめるかもしれない。
恐ろしい世界だ。
いや恐ろしくはないけれど、起こりうる世界だ。
冒頭で、ニュース番組のような醜いものをあまり見たくないと言った。
人間がしでかすことに、辟易とさせられている。大きな理由はソレなんですね。
皮をぺりと一枚めくったら、万が一あざむかれている。どうぶつえんという名のショーを見せられているのかもしれない。
そこまで穿った妄想をしてしまった。
想像の羽がはばたいて、ここではないどこかへ、はるか彼方へ飛び去ってしまった。
そんな、かわいい着地をするはずだったのに、なんかそういう真実を切り取ってみたら、えぐみが出てきてしまった。
病んでるわ、あたし。
〈了〉