ぺりグ

数えたら今年で6年

RPGに出てくる万能薬はなぜ開発されないの?

 

 

 

 

ブロッコリーみたいな万能薬はなぜ開発されないの?

ぺりグどうしちゃったの?

と狼狽えずに、ちょっと話を聞いてください。

ぼへー。と口半開きにして、うちの子を見てたんですよ。おいしそうに薬を飲む姿を。「おすくり!」「おすくり!」と楽しそうに薬を飲むわが子を見て、薬って昔は苦いのが当たり前だったから、薬を飲む行為ってあんまりいい印象がない。

そもそも薬を飲むということは身体に変調をきたしているというわけで、それを治すために飲んでいる。

東洋医学では、体本来の体質を改善することで、自己治癒力で以て病気を撃退する手法がとられる。

それに対した西洋医学は「治す」ための薬が処方され、スポット的に薬が体内で医療行為をはたらく。

なんかそんな雰囲気に違いを認識していればいいぞ、と有識者が言っていた。

「なるほどつまり、今わが子が飲んでいる薬は西洋型の薬というわけですね、ホームズさん!」

「そうやって頭ごなしに、AかBか。みたいな極論で語られても困るが、だいたいそれに近いなワトソン」

そうなると、西洋型の方が治す目的だから効き目と裏腹にリスクもあるわけだ。なんか胃が荒れるとか、眠気がすごいとか、そんな副作用的な。

と言うことは?そんな西洋型を飲み続けるのって、ともやもや。

うちのコもたくさんの種類の薬を飲んでます。それを見て、うーーんと思うわけです。

なんか甘い味らしくておいしそうに飲んでるけど、これ、たくさん飲むのって体に負担にならないのかなあ?
有識者からすると、たとえば、ダラダラぜんそくや鼻炎と付き合っていくと、より強力な薬を飲まなきゃならなくなる。

その理由はさまざま、こじらせたり、身体の抵抗力のせいで効きが悪くなるなど。

西洋型の薬を飲んでも、急いで治してしまえれば生涯の投与量も変わってくる。

誰もが経験があると思う。風邪をこじらせてなかなか治らずに、ずるずると薬に頼っても結局治らず副作用に悩まされ続けるってこと。

だから小児時期の今、飲むのが絶対にだめということではない。

この小児時期に治してしまえれば、今飲み続けても、生涯で飲まなきゃならない投与量が減るのなら御の字だ。トータルでみたら身体にとってプラスに働いた。トータルで考えるんだトータルで。

と、SNSの投資詐欺をほのめかす胡散臭い身振りで説明してきやがったので、すかさずこう切り返した。

じゃあなんでブロッコリーみたいな万能薬が開発されないんだ?

 

RPGに出てくる回復系アイテムたち

ブロッコリー?

yesブロッコリー

完全栄養食と言われるでおなじみのブロッコリー。食べたらもうこれだけで、数日生きれるんじゃないかってくらい元気モリモリにしてくれるにくいやつ。

そんな、飲むだけでいくつもの症状を改善する、完全状態異常回復アイテムみたいな、それでこそこんな

「万能薬!」みたいな薬ができないのはなぜだ!?

RPGだと万能薬は、状態異常にかかっている部分だけを治療し、かかっていない状態異常は無影響となる。それに他の回復アイテムも薬を飲んだからといって身体に悪影響があるわけではない。どくけしそうとかディスポイズンとかね。

まあ何故だと言われても、そりゃあそんな世界中の誰もが病を治せる薬が開発されたら、トニートニーチョッパーも真っ青だし、医者が世界に必要なくなる。ワンピースみたいな壮大な夢すぎて、ちょっとそのファンタジー脳いったん置いてきて。

と有識者に怒られた。

そもそも、飲む薬も千差万別で、心臓が悪い人に合わない薬や、効き目が良くても飲み合わせが悪い薬もあるらしい。抗生剤投与されたら必ずお腹がゆるくなっちゃう、あたしみたいな例もある。

薬と言うのは、それ単体だけにとどまらず、他の薬や他の症状とも折り合いをつけながらでないと、身体が受け入れるには過激すぎる。だから薬剤師やら、ちゃんと処方をしてくれる人がいる。

なんかあのコロンとしたフォルムで、くるんと飲み下しやすい薬ばかりになってしまってせいで、そもそも薬と言うのは素人判断で口にしていいものではない。ということをあたし自身も忘れてしまっていた。時代だな。

RPGにもこういう、体の不調を治す個別のアイテムがあります。万能薬だけではない。

現実とは違い、副作用がなく、いくらでも使って大丈夫。人体に悪影響を及ぼすことはない。それにまあドラクエとかこういう見た目なら身体に悪そうな感じは受けません。

「草」ですからね外見。

ただ万能ぐすりは、「薬」と入っている分、なんか強い影響を受けそうですよね。お腹ゆるい人のあたしなら、すぐに下痢しちゃいそう。

しかしRPGでは性能としては抜群で、副作用なんか当然ないし、入手しにくいアイテムに設定されていることが多いわけです。(複数の状態異常を同時にかけられたとき、単品ずつで複数ターンをかけて回復するより、ひとターンで一気に回復できるメリットがあるため)
まあそれって裏を返せば、RPGの世界でもそんな都合のいいアイテムがたくさんあっても、世界の摂理が破綻しかねないでしょ?ってことを表現したいわけですよね。

いくら勇者が人類の危機、魔王討伐のためとはいえ、そんな世界中の賢者の叡智の結晶みたいな品物。どれほどの価値があるんだって話。ゲーム開始時の小さな村に置いてたら、それ目当てで魔物が攻め込んでくるわ。勇者、旅立つ前に刈られるわって話。


毒を以て毒を制す。

医学知識がかけらもなく、働く細胞を履修もしていないあたしでもわかりやすく、言葉を選んでくれた有識者。

人間には肝臓という臓器があって、なんかいわゆる「薬」やらの毒的なアレを解毒してくれている超大事な器官らしい。
そもそも薬には必ず副作用があって、その有害な毒を肝臓が解毒している。だから肝臓が解毒できないほど多量の毒を摂取すると肝臓が機能しきれなくなる。だから身体は肝臓が悪くなると毒状態になる。

うーん、これもあたしが聞き取ったから、専門家からすると、そういうふうに言ったんじゃねえから!とお𠮟りを受けそうだが、ちょっとこんな雰囲気の臓器があるということを知ったと理解してほしい。

その肝臓の機能のおかげで、我々は薬を飲んで身体を治せるし、お酒やらを楽しめていると。そういうことだそうだ。

だとしたら、RPGに万能薬は世界摂理の破綻を起こすみたいなリアルさを取り入れるなら、状態異常がものすごい猛威をふるい、異常回復アイテムを摂取するだけでステータスにもれなく毒状態を付与しちゃあどうですかね?

これだと、現実の薬よろしく、飲み続けることは体の変調を引き起こすわけだから、アイテム使用ひとつとってもリスクとリターンが発生する。こんな緊張感のある面白そうなRPG、この世ではまだお目にかかったことないぞ!と意気揚々と話したあたし。

いやそれじゃゲーム売れないじゃん。

え??

意気揚々と新アイデアを思い付いたと拳を固めるあたしに、「お酒好きは全員RPGをしなくなる」と突き放す有識者。

え?なんで?反面教師にしてさ、肝臓に負担かけたら良くないなーって気づいて、お酒好きは断酒できるかもじゃん?

甘い。酒飲みはそれに気づいてお酒をやめるような奴らじゃない、酒を断たずにゲームを断つね。

そんなRPGが出て、世界中のお酒好きがお酒を飲まなくなったら、少なからず経済に影響が出る。あちらを立てればこちらが立たず。お互いに商売をしているんだから、お互いが儲けられるイイ話をしましょ。

まあ十中八九、そんなゲームが出たら売れないね。少なくとも、お酒好きさんたちからは非難を買うでしょうね。

ええー。いいアイデアだと思ったんだけどなあ。

 

 

 

とりあえず、これを全巻読んでから、出直してきますわ。

 

 

 

 

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